神奈川県指定の記念物(史跡)

二子塚古墳 / 撮影者:Saigen Jiro

二子塚古墳

  • 二子塚古墳(ふたごづかこふん)
  • 昭和58年8月30日指定
  • 保存団体:都市再生機構

アクセス

  • 所在地:秦野市下大槻330
  • 交通:秦野駅から団地経由平塚駅行きバス、下大槻団地下車徒歩5分

概要

 標高75メートル付近の下大槻字二タ子(ふたご)に所在する横穴式石室を有する秦野市唯一の前方後円墳です。出土遺物から古墳時代後期(6世紀後半から7世紀)の古墳であると推測されます。金目川左岸の台地上に立地し、周辺には下大槻欠上遺跡、広畑古墳群、岩井戸・欠ノ上横穴墓群が所在します。
 墳丘は全長46メートル、後円部の東西方向33メートル、南北26メートル、前方部の幅25メートルになります。横穴式石室は後円部にあり、南東方向に入口が設けられています。石室の奥壁部分が根こそぎ撤去されているため詳細はわかりませんが、玄室の幅は1.5メートル、前庭部から奥壁までが9メートル、石室の平面形は片袖式と推定しています。床には礫が敷いてありましたが、追葬は確認できませんでした。なお、前庭部の状況はわかりません。
 出土遺物は全形の銀装圭頭大刀、象嵌(ぞうがん)を持つ鞘尻金具、鉄鏃、耳環、玉類、須恵器等があります。銀装圭頭大刀は玄室の北東の側壁の際、礫床(れきしょう)の上で出土しています。崩れた壁の石の下敷きになっていたため、5つに分割されていました。また、象嵌を持つ鞘尻金具は玄室中央付近の礫床の上にあり、近くでは耳環が発見されています。